【季節と暦の色】大寒(だいかん)

大寒(だいかん)とは、一年でもっとも寒さが厳しい頃。

凍てつく空と大地は
私のふるさと、北海道の風景です。
静かで荘厳で、寒さも忘れて立ち尽くしていました。

白から青へと続く、空と雲と雪。
大ゴン色に輝く夕日と雪に映る薄明かり。
繧繝(うんげん)とも言われる
天然のグラデーション配色です。

この美しさは、何なのだろう?

今思えば
その感覚が色の探求の始まりだったのかもしれません。
理論だけでは説明できない世界に圧倒され
そこにある何かを知りたいと思いました。

大寒は、冬の頂点。
厚い雪の下では、眠る草木が静かに春を待っています。
雪の降らない土地では、ふきのとうの咲く頃。

この頃を境に
ささやかな春の足音が聞こえてきます。

私は雪と言えば白や透明、青。
その色を表す言葉を多く持ちませんが

雪深い北米に暮らす
イヌイットの人々は昔
雪の色を表す言葉を30以上も持っていた
と聞いたことがあります。

自然とともに生き
雪をよく見つめ
敬意を持って暮らしていた
彼らだからこそ
生まれた表現なのだと思いました。

雪の色、光の色の変化は
人にささやかな季節の変化を教えてくれます。

春を、楽しみに待ちたいですね♪