2020年10月15日
梅の花が、あちこちで満開を迎えていますね。
早春の光に包まれて
にこにこ笑う梅の花を目にして、
ふと色の専門用語が浮かびました。
「記憶色(きおくしょく)」
・・・耳にされたことがありますか?
たとえば、リンゴの赤色や、人の肌色など
人が記憶している色のことを、
「記憶色」と呼んでいます。
この記憶色、明るい色はより明るく
暗い色はより暗く記憶される、という性質があります。
たとえば白梅は
「白」と付くだけあって花びらの色は白。
花心が赤いので
淡い紅色として記憶されることもあります。
よく記憶色の例に挙げられるのは、桜。
桜色といえば
優しいピンク色を思い浮かべる方も多いですよね。
でも、実際の桜の花びらはというと・・・
実は、ほぼ白に近い、ごく薄い灰ピンクなのです。
花心が赤味を帯びているため
花弁が集まると淡い紅色に見るのです。
記憶色では
より明るく鮮やかなピンク色として記憶されるようです。
ちなみにおひな祭りで目にする桃の花は、こんな色です。
記憶どおりでしょうか。
また、記憶色とはちょっと異なりますが、
水仙の花、というと、どんな色を思い浮かべますか?
私は優しいクリーム色が目に浮かびます。
ところが友人は
明るい黄色!だそうです。
同じものから違う色を連想するのもまた、楽しいですね♪