【色のしくみ】記憶色 梅・桜・桃と水仙

梅の花が、あちこちで満開を迎えていますね。

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早春の光に包まれて
にこにこ笑う梅の花を目にして、
ふと色の専門用語が浮かびました。

「記憶色(きおくしょく)」

・・・耳にされたことがありますか?

たとえば、リンゴの赤色や、人の肌色など
人が記憶している色のことを、
「記憶色」と呼んでいます。

この記憶色、明るい色はより明るく
暗い色はより暗く記憶される、という性質があります。

たとえば白梅は
「白」と付くだけあって花びらの色は白。
花心が赤いので
淡い紅色として記憶されることもあります。

よく記憶色の例に挙げられるのは、桜。
桜色といえば
優しいピンク色を思い浮かべる方も多いですよね。

でも、実際の桜の花びらはというと・・・

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実は、ほぼ白に近い、ごく薄い灰ピンクなのです。
花心が赤味を帯びているため
花弁が集まると淡い紅色に見るのです。

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記憶色では
より明るく鮮やかなピンク色として記憶されるようです。

ちなみにおひな祭りで目にする桃の花は、こんな色です。
記憶どおりでしょうか。

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また、記憶色とはちょっと異なりますが、

水仙の花、というと、どんな色を思い浮かべますか?

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私は優しいクリーム色が目に浮かびます。

ところが友人は
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明るい黄色!だそうです。

同じものから違う色を連想するのもまた、楽しいですね♪