【色マニアの日常】小満 命満ちる色を染める

5月21日頃は小満(しょうまん)
草も木も人も虫も
あらゆる命が日に日に満ちる頃です。

美しい絹糸を作るお蚕が
桑の葉を食べて育ち

紅色の染料となる紅花が咲き始める頃。

紬織の人間国宝、志村ふくみさんの
東京のアトリエ「しむらのはなれ」で

自然の色を染める
「光と風と色の出会い」に参加しました。

成城の静かで落ち着いた雰囲気にぴったりの
可愛らしくも上品なアトリエです♪

お染めの材料は、季節の植物。
今回は「よもぎ」でした。

瑞々しく
まさに命満ちたよもぎを頂いて
くつくつ煮出し、染液をつくります。

部屋中によもぎの爽やかな香りが漂い
アトリエ全体が
柔らかくあったかい雰囲気に包まれます。

染めの工程は、簡単なようで奥深く。

美しい絹糸や布を染液に浸し
風をはらませ、清水で洗い、また浸す。

そうしてよもぎの命を頂いて
命満ちた色を絹に映すのです。

私たちは、命を頂いて生きている。
そういうことを
五感で感じさせてくれるひとときでした。

写真では伝わりにくいのですが

自然の命の色は景色に馴染み
奥行きがあり、とても美しいのです。

大切に使います♪