【エッセイ】春の女神の色

春 夏 秋 冬
この国には
それぞれの季節を司る女神があり

春の女神は佐保姫(さほひめ)と
耳にされたことはあるでしょうか

春の野山の芽吹きの色
山裾たなびく春霞は
佐保姫の織りなす衣

染めと機織りが得意な
姫の御業により
野山は桜色や萌黄色、霞の色に
淡く染まるのだそうです

その名も美しい佐保姫は
古来より人々に好まれ

春の季語 佐保姫として
いくつかの歌に詠まれています

佐保姫の 霞の衣ぬきをうすみ
花の錦を たちやかさねむ

「後鳥羽院御集」より

先日 陽気に誘われ
佐保姫の霞の衣のような
淡い薄紅色の装いで
出掛けたのですが

帰り道
立ち寄ったスーパーのレジで

「まぁ素敵!
春の女神が舞い降りたみたい!」

「目にするだけで幸せ、心が晴れるわね♪
あぁ、私も春を楽しまなくちゃ♪」

とレジ係の女性が 輝く笑顔で
たくさんお声を掛けてくださったのです

突然のことで
私は気恥ずかしさが先に立ち
「う、嬉しいです、ありがとうございます」
としかお返しできなかったのですが(笑)

私こそ、とても幸せな気持ちになり
ました(*^0^*)

目にした色と装いから
春の女神を思い浮かべ
それを素直な言葉で相手に伝える

その女性のお心の豊かさが
素敵なのだと思いました

心に豊かな色を持つ方だから
心震わすもの
繊細な色に敏感であるということ

春の女神を通じ
豊かで美しい方と繋がり
心を交わせたこと

それは一瞬の出来事でしたが
忘れられない
春の思い出となりました

色と装いは
自分の姿と心を彩り豊かにしてくれる
喜びです

それと同時に
人にも喜びを思い起こさせる
かけがえのないものなのだと
嬉しくなりました

季節の色を自分らしく表現すること
これが私の喜びに繋がる道

その道の先には
どんな素敵な出会いがあるのだろう

佐保姫に思いを巡らせ
胸躍った
春の日の出来事でした

春霞のような♪
ストール/レッスン会で使用の教材

アウラ代表 田口りえ
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