【エッセイ】色と余白

色のエッセイ, 全カテゴリー 2020年4月17日

装いにも
心にも

色と余白があるといい
と思うのです

余白　－よはく－

ぽっかり空いている部分
何も書いていない
何も描かれていない
まっさらなところ

間　－ま－

というのでしょうか
それが私のイメージする余白です

♪

私は紙面やwebの配色コンサル
デザインや制作
インテリアカラーの選定など

ものや場の美しさを
色と形の配置で可視化したり
空間を色でコーディネートする
仕事もしているのですが

そこでもポイントとなるのは
色と余白

美しい間のとり方
だと思っています

平面でも立体でも
文字も含めて　使う色は
多すぎると情報過多でうるさくなる
少なすぎても物足りない

対象の個性と目的に合った
色と形を吟味し
余白のバランスを整えます

色数をあえて抑えることもあります
情報量を抑えることで
視覚的にも見やすくなります

想像の余地を残すのです

程よいバランスの色と余白は
目にする人の
心と体を落ち着かせ　癒やし
本来のエネルギーに戻りやすくします

想像の余地が生まれ
それまで眠っていた
感情が呼び起こされたり
ひらめきに繋がったりするのです

浮世絵や屏風絵
生け花　盆栽
茶室や日本家屋　庭園
今なお世界中の人を惹きつける
日本の伝統文化や暮らしは

色と余白の
美の極みです

人、もの、場のエネルギーに敏感な
日本人だからこそ
生み出せたものだと思います

その伝統の本質を受け継ぎ

新たなかたちへと昇華させること
自由に表現すること

それは
私たち今を生きる人間の
使命だと思います

♪

装いにも
色と余白があるといい

人生の目的に沿う色
抜け感
飾り立てすぎないバランス
そういう意味合いの余白

洗練
とも言うもの

心にも
色と余白があるといい

喜びや楽しみの色
時により悲しみの色
濃く淡く、彩り豊かな方がいい

そして
心のどこかにぽかんと
まっさらな余白をもつ

心のぜんぶが
一色の感情で埋まるより
新しい色が生まれる
余白があるといい

そう思っています

願いを込めた　パンフレットの仕掛け♪

アウラ代表　田口りえ
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